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ダムは巨大なBCP装置(2) 水温管理

川の温度管理もする
ダムには選択取水設備というすごい仕掛けがあります。ダムの水温は湖面と底の部分では大きな差があるんです。例えば夏、湖面の水は太陽光の影響で30℃位、しかし湖底は10℃位というようにすごい温度差があります。
灌漑用水として利用する時、温かい水の方がいいのでダムは選択取水設備を使って湖面付近の水を取水し、川に放流するようにしています。
逆に冬は、湖面の水は氷るほど冷たく、深い所は外気温の影響を受けにくく温かいので、この水を放流して川の万物成長を促しています。
もしこれを電気仕掛けの温度調節器でやるとなると莫大なランニングコスト(電気代)がかかりますが、ダムは自然の原理(水深と水温)を使って静かに温度調整をやっているんです。極寒の地域でも雪解けが早かったり、川の水が氷らないのは、このためなんでしょう。