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ファイヤーとプロフェッショナル
FIREという生き方
FIRE(ファイヤー)という言葉がある。
FIRE(Financial Independence, Retire Early) の略で、「経済的に独立し、早めに仕事を離れる」という意味だ。
定年まで会社に勤めるのではなく、一定の資産を築いた段階で自ら退職する。そして生活費は、それまでに蓄えた資産や投資収入でまかなう。つまり、仕事から自由になることを目指す生き方である。
FIREにはいくつかのタイプがある。
① 完全リタイア型
経済活動を完全に止め、十分な資産や年金を使ってゆとりある生活を送る。
② 質素生活型
働くことはせず、資産や年金に加え、自給自足なども取り入れて慎ましく生活する。
③ セミリタイア型
完全に仕事をやめるのではなく、パートタイムなどで少しだけ収入を得ながら生活する。
どのタイプであっても、ある程度の資産や貯蓄が前提になる。
そして共通しているのは、
「精神的自由と時間の自由を優先する」という価値観だ。
FIREは欧米で広がった考え方だが、日本でも少しずつ実践する人が出てきている。
都会の会社を辞め、地方の古民家に移住する。
夫婦で小さな農業や漁業を営みながら自給自足の生活をする。
子育てをしながら、ゆったりと暮らす。
そんな生き方も、FIREの一つの形だろう。
これと対照的なのが、できるだけ長く仕事を続け、最後まで職業人として生きる人たちである。
専門性を磨きながら、経済活動の第一線で働き続ける。
日本では、こうしたプロフェッショナル型の生き方が多い。
FIREは、これまでとは違う仕事観や生活観を提示している。
そして、こうした新しい生き方が社会に広がることで、働き方の価値観も少しずつ変わっていくのかもしれない。
自由な生き方を選ぶ人が増えれば、逆に仕事に情熱を注ぐプロフェッショナルも刺激を受ける。
異なる価値観が共存することで、社会はより柔軟で活力あるものになる。
日本にも、そうした resilient(しなやかで強い)社会 が広がっていくことを期待したい。