病院
ナイチンゲールはどこ行った(1/3)
公立の総合病院に急遽、入院することになった。
入院してから24日経ったが検査結果が良くなかったので、更なる検査のため大学病院への転院が決まった。
総合病院の入院中に経験したことを記しておきたい。
1)外の最高温度が連日35度以上だったこともあり4人部屋の病室は蒸し暑く毎夜、朝2時頃には起こされた。
冷房の改善をお願いしたがエアコンが古くて十分に効かないのだそうだ。仕方ないと言われた。
クールダウンのため深夜、病室を抜け出し談話室で涼むという日々が続いた。病院はエアコンの改修ができないほど貧しいのか。
予算がないから患者に苦痛を強いるのか。ナースステーションは涼しいからスタッフには問題意識がないのかも知れない。
2)働いている看護師の士気は皆、低かった。病状の説明や今後の心配事に親身になって聴いてくれる人、助言してくれる人はゼロだった。
体温や血圧、酸素濃度の測定、便通の確認、点滴処置、薬の管理など、毎日、その繰り返しだった。機械的だった。
ある日、看護師に聞いた。どうして病棟の仕事を選んだのかと。彼女は「外来より病棟の仕事の方が楽。ほとんどが慢性期の患者さんなので急変は少なく
安定して仕事ができる」とタメ口で答えてくれた。40歳も若い人にタメ口で話される違和感。新橋の呑み屋でもこんな経験できないと思った。
3)看護師は日勤と夜勤のシフトのため毎日、入れ替わった。看護師は一日三回、薬を持って来てくれて私が服用したことを確認する。
ある日の就寝前、私は出された二種類のうちの一種類を指し「この薬は何の薬ですか?」と看護師に聞いた。彼女は答えられなかった。
すぐパソコンで調べ「下剤」だと教えてくれた。彼女は空の薬の包装を回収し、「おやすみなさい」と言ってカーテンを閉めて出て行った。
この病院の看護師たちは何の薬なのか分からないまま私に飲ませていたのだと、その時、はじめて分かった。ゾッとした。
(2/3)に続く