resilience
埼玉県秩父市

秩父鉄道秩父線の駅に隣接した立ち食い蕎麦屋さん、昔ながらの和菓子屋さんなど、今も昭和の風情を残す秩父市。人口6万人規模の都市だが西武鉄道と秩父鉄道の起点。
大通りは高い建物が少なく電柱もないのですっきりしている。地元百貨店も健在で、駅とは別のランドマークになっている。市街に全国チェーンの大型店は少なく、地元で生産・流通・販売と消費の循環ができるBCP(事業継続計画)が根付いているように思えます。
秩父市は武甲山の石灰岩採掘などで発展した工業都市。首都圏の建造物の多くは秩父の石灰が使われた(ている)という。採掘で武甲山の山容は変わったけど、その三角の姿自体が今や秩父の象徴、エピソードになっている。 市内には浦山ダムなど規模の大きなダムがあり、利水、治水、電力(ダム発電)などのインフラも備わっています。
神社仏閣は言うに及ばず、秩父夜祭(ユネスコ無形文化遺産)などの伝統文化が継承されている。また、味噌、日本酒、ワイン、うどん、蕎麦、杓子菜などの特産品の他、味噌ポテトなどB級グルメもあり退屈しません。
秩父市は「秩父県(圏)」とも言われ、埼玉県では独特のポジション。BCP(自給自足)がコンパクトにできあがっている武州の観光都市。このような都市はインバウンドの負の影響を受けづらく、強靭(resilience) な観光都市であり続けるのではないかと思います。