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うまいポール・マス

ポール・マスというフランスの白ワインがある。ドメーヌ・ポール・マス グランド・ゼルブ シャルドネ2014。
2,000円台とは思えない厚みを持つ。
色はやや黄金がかり、果実のアロマが立つ。口に含むとわずかなとろみがあり、味は濃い。
淡泊な日本料理には強すぎるほどで、洋食にも合う。価格を思えば、驚くほどのコストパフォーマンスです。
近年、日本ワインも品質を上げ、国際コンクールで入賞するようになりました。でも、この価格帯のワインでは依然として大きな差を感じます。
樹齢、気候風土、醸造設備、人材。この積み重ねの差は簡単には埋まらない。しかも日本の気候は年々厳しくなっている。
高温多湿に加え台風や豪雨。雨は土の養分を流し、果実を水で膨らませる。だから味は薄まる。
温暖化の影響はブドウに限らない。多くの農作物が変質している。
一方で、工業は大規模化し、ITは進化している。便利さの裏で大量の電力が消費される。二酸化炭素は増え気候は不安定になる。
雨が続くと地元の直売所には水っぽいトマトが並ぶ。味は薄い。だが大型スーパーには南国から届いた甘いトマトが並ぶ。
流通網がそれを可能にする。その甘さは、どれだけのエネルギーを燃やして果実になり運ばれてきたのだろうか。
2,000円のワインを飲みながら、真冬でも大きな甘いイチゴを食べながら、その中に自分もいることを噛みしめている。