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山小屋と山の話
これはある山の話です。でも山の話ではありません。
ある日本の山。その頂上のすぐ下に、一軒の山小屋がある。かつては小さく、山を熟知した者だけが泊まる場所だった。
その小屋は人気を集め、規模を拡張した。数百人を収容できるようになり、登山者の数は大きく増えた。山を知り尽くした者もいれば、そうでない者もいる。
経験の浅い登山者が増えれば、怪我や遭難も増える。やがて救助要請は増加し、小屋の救助チームの対応能力を超える事態が起きる。
小屋は注意喚起を始める。「十分な準備をして登ってください」。「山を甘く見ないでください」その通り、山は甘くない。
でも、考えてしまいます。この山を、これほど多くの人が目指す場所にしたのは誰だったのか。それは善意だったのでしょう。多くの人に山の魅力を伝えたい。機会を広げたい。経営者としても規模の拡大はメリットが大きいことでしょう。
しかし 拡大は様相を変える。様相が変われば結果も変わる。事故も増えていく。そして今、小屋は自ら生み出した状況への対応に追われている。
変な話だ。小さな山小屋に山を熟知した少数の登山者。静かで事故も少ない。それで十分ではなかったのだろうか。
問題は登山者の準備不足だけではないと思います。